シングルマザーのつぶやき

30代子持ち会社員が別居を経てシングルマザーになりました

『ひとり親でも子どもは健全に育ちます』を読みました

 佐々木正美『ひとり親でも子どもは健全に育ちます』を読みました。すごくよかったです。救われる、と思いました。私は若い頃、依存=悪だと思って苦しかったのですが、人間は誰もが相互依存の中でしか生きていけないと知ったら、その苦しさから解放される気がしました。子育てがつらい人やしつけに悩んでる人に読んでほしいです。

 子連れ離婚をする親は誰しもが子に与える離婚の影響を考えて不安に思い悩みます。この本にはそういった不安を少しずつ解きほぐす効能があります。ひとり親家庭でも両親が揃っていても、子どもに母性と父性をバランスよく与えることができれば、子どもは健全に育つと著者は言います。と言ってもそんなにむつかしいことではないのです。まずたっぷり甘えさせ、その上で社会性を身につけさせるために規律や規則などを教えればよいそうです。何はともあれまずたっぷり甘えさせ、子どもをありのままに受け止めること。それが何よりも大事だと著者は言います。子どもは「甘え」と「わがまま」を繰り返しながら、健全な育ちをしていくのだそうです。その過程を見守ることが大切だと。

 そして、親が家庭の外でも豊かな人間関係を築き、家庭を閉鎖的にしないこと。人と人とのつながりを大切にする、助け合って生きるということです。ひとりで子どもを助けようなんて思わず、いろいろな人の手を借りて子どもを育てること。親だけでは子どもの育ちに必要なものを与えることができないからです。

 これを読んで、私自身が前向きに生きることが息子を健全に育てることにつながるのだと私は思いました。私は元夫と同じ会社に勤めています。今は諸事情から休業中ですが、近々復帰予定です。復帰したら休業前のように頑張るのはやめようと思っていました。人間関係において、省エネモードでいこうと思っていたのです。もちろん、適度に気を抜いて仕事をし、職場の人とコミュニケーションすることは大切ですが、私がそのように思っていたのには、離婚に対してどこか後ろめたい気持ちがあったのだなと思います。私と元夫は社内恋愛をし結婚したので、職場の人たちは私たちの成り行きをある程度見てきているわけです。だからと言ってその人たちが夫婦のことが分かるわけではない。しかし興味本位で詮索する人はたくさんいるだろう。だから、会社の人とは距離を置いて付き合おう、と思っていました。でも、この本を読んで、せめて自分が一緒に働く人たちには過剰に壁を作らないように心がけようと思いました。

 会社だけでなく、趣味や友人関係も引き続き充実したものにしていきたいです。ひとりで息子を育てるのは、思ったより大変なのかもしれません。それでも自分の時間を大切にしたいし、趣味のコミュニティには定期的に顔を出し、心を許しあえる友人とほっとするひとときを過ごすことを心掛けたい。私が周りの人と良好な人間関係を築くことは、まわりまわって息子のためになるんだと思います。

 息子といっしょに親である私も少しずつ成長していきたいなと思いました。